セミナーメモ(65) 小野田
- 2016/12/01
- 10:23
Confirmation and climate modelのうち、 Lloydの部分、
1-Elisabeth Lloyd
Varieties of support and confirmation of climate modelsを読んだ。
テーマはシミュレーションモデルの哲学、認識論をどのように構築するかということであり、気候科学におけるモデルに則して議論がなされていた。
まず、前半では、気候科学について、モデルの信頼性が問題になっていること、また、気候シミュレーションモデルについては、複数の物理理論がかかわる方程式群とコンピュータによる近似、数値的解析がなされるなど、気候科学におけるモデルについての解説が詳しくされていた。また、気候モデルは物理理論をテストするものではなく、物理理論の応用、例証などの筆者の立場、視点が示された。
後半の哲学的な考察としては、証拠の多様性とロバストネスに注目し、証拠の多様性については、複数の変数が同程度に正確にシミュレートされる事態が、モデルに情報や信頼性を加え、モデルをより支持するといった点や、ロバスト分析については、ロバスト性質と共通構造に分けるモデル分析を気候モデルに適用することについて論じられた。
ゼミでは主に気候科学者の見方とロイドの見方の違いが議論になった。科学者にとっての関心は将来予測がよいモデルであるといった点や、モデル間の相関を考える際、モデルをつくっている科学者にモデルの背後にある実在という意識は希薄なのではないかといった指摘があった。(文責D3小野田)
1-Elisabeth Lloyd
Varieties of support and confirmation of climate modelsを読んだ。
テーマはシミュレーションモデルの哲学、認識論をどのように構築するかということであり、気候科学におけるモデルに則して議論がなされていた。
まず、前半では、気候科学について、モデルの信頼性が問題になっていること、また、気候シミュレーションモデルについては、複数の物理理論がかかわる方程式群とコンピュータによる近似、数値的解析がなされるなど、気候科学におけるモデルについての解説が詳しくされていた。また、気候モデルは物理理論をテストするものではなく、物理理論の応用、例証などの筆者の立場、視点が示された。
後半の哲学的な考察としては、証拠の多様性とロバストネスに注目し、証拠の多様性については、複数の変数が同程度に正確にシミュレートされる事態が、モデルに情報や信頼性を加え、モデルをより支持するといった点や、ロバスト分析については、ロバスト性質と共通構造に分けるモデル分析を気候モデルに適用することについて論じられた。
ゼミでは主に気候科学者の見方とロイドの見方の違いが議論になった。科学者にとっての関心は将来予測がよいモデルであるといった点や、モデル間の相関を考える際、モデルをつくっている科学者にモデルの背後にある実在という意識は希薄なのではないかといった指摘があった。(文責D3小野田)
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